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2010年10月18日
ダルニー奨学金 (EDF)
タイの恵まれない子どもたちを中学校に
「学校に行きたい!」というダルニーちゃんの思いを形に・・・
日本人「秋尾氏」とダルニーちゃんの出会いから「ダルニー奨学金」は始まりました。
左から 日本人担当のアムさん、奨学金担当のダルニーさん、日本人担当マネージャーのチャートさん
(1)ダルニー奨学金事業・・・タイの東北部の中学進学のための奨学金支援
教育里親として、年間2000バーツの奨学金で一人の生徒を一年間中学校へ進学させることができます。現在までに28万人を超える学生を支援してきたタイ政府に認定・登録された財団法人です。
<奨学金対象者>
タイ東北部(イサーン地方)の年間所得3万バーツ以下、公務員以外の貧困家庭の子ども達です。多くは両親が都会へ出稼ぎに出て、祖父母と住んでいます。祖父母の農耕の手伝いや兄弟の世話・家事の手伝いをして家族を助けています。
<選別方法>
各学校に奨学金生の枠を与え、現地を良く知っている学校関係者・教育者が選考します。だから、確実に奨学金が必要な生徒の元に届けることができます。
<奨学金者対象地域>
タイ東北部の全域 この地域はイサーン地方と呼ばれ、タイ王国の人口の約3分の1をしめています。地域の主な生業たる稲作の大部分は不安定な降水に依存する天水田で行われており、その収量は低くかつ不安定で、最も貧困な地区とされています。
<奨学金の使い道>
タイは小学校1年生から中学3年生まで義務教育です。公立校では「無償教育制度」となり、無料で勉強できます。政府からの助成金は学校の設備などに使われ、十分ではありません。そのため、学費としていくらか学校に支払わなければいけません。EDFが支援しているイサーン地域の学校なら、学費は免除されます。しかし、制服代・交通費・昼食代など各家庭の負担となり、この負担を補うために、奨学金を渡しています。奨学金の使用は、奨学金本人と現地で担当している教師の連名のサインが必要ですので他の用途(生活費等)には使われる心配はありません。
<ダルニー奨学金の特徴>
この奨学金の特徴は奨学金提供者と奨学金者を一対一で結ぶことです。年に一度、報告書が奨学金提供者の元に届きます。この報告書には奨学金者の名前・本人の写真・家族構成・学校の情報・住んでいる地域などが記載され、確実に本人の元に届いていることが確認できます。中学2・3年生には個別にアンケートを取り、好きな教科や中学卒業後の進路、将来の夢や就きたい仕事などの質問に答えます。きっと日本にいる子どもと変わらず、夢を持ち、しっかり地面に足をつけ、進んでいる様子が伺えるでしょう。
(2)障害児就学支援
すべての人が基本的な教育を受ける権利があるという考えに基づき、障害のある子どもたちにも教育の機会の提供を行っています。
(3)スクール・グラント・プロジェクト
助成金を提供して各学校独自の事業(「養蚕」「かえるの養殖」「かえるとなまずを同じ池で養殖」など)を実施し、生徒に体験を通じた知識を提供しています。
2010年10月4日 (財)地域開発教育基金のオフィスに取材させていただきました。
場所はバンコク・カセサート大学の隣です。
オフィスの3階に上がると 明るいオフィスが見えます。
現在、奨学金提供者の募集をタイ人向け、日本人向け、インターナショナルの3つの部署に分けているそうです。現在一番提供者が多いのは「タイ人」(約50%)で、次が日本人(約40%)だそうです。しかし、日本からの奨学金が減ってきているととのことです。理由はタイ・バンコクの発展によりタイが中進国の位置づけとなり、近隣諸国のラオス・カンボジアなどの発展途上国に支援に移ってきているからだそうです。しかし、タイの地方に目を向けると経済格差はどんどん広がり、貧困による進学の断念は依然として改善されていない状況です。
来年度の奨学金生のための準備でお忙しいところ、インタビューのお時間を頂いて誠にありがとうございました。日本人担当スタッフのチャートさんとアムさんの奨学金に対する思いが伝わり、取材者自身、心を動かされました。「何ができるのか一緒に考えて行動しましょう。」というお二人の言葉が大変心強かったです。これから、もっと多くの生徒が奨学金で学習の機会を得られるといいと思いました。
ご協力 ありがとうございました。
「学校に行きたい!」というダルニーちゃんの思いを形に・・・
日本人「秋尾氏」とダルニーちゃんの出会いから「ダルニー奨学金」は始まりました。
左から 日本人担当のアムさん、奨学金担当のダルニーさん、日本人担当マネージャーのチャートさん
詳細情報
団体名(英語表記) | The education for development foundation | 連絡先 | Tel:+66-2942-8538(日本語対応) |
団体名(日本語表記) | 地域開発教育基金 | 活動地域 | バンコク事務局及びタイ東北部(支援先) |
事務局 住所 | 50 Kasetsart University Alumni Bldg., Phahonyothin Rd., Ladyao Jatujak Bangkok 10900 THAILAND | ホームページ | www.edfthai.org |
団体の形態 | 財団法人 | 活動ジャンル | 奨学金事業 |
運営母体 | 日本 | ボランティア募集 | 送金/絵本・文房具の寄付/手紙の翻訳作業など |
活動内容
(1)ダルニー奨学金事業・・・タイの東北部の中学進学のための奨学金支援
教育里親として、年間2000バーツの奨学金で一人の生徒を一年間中学校へ進学させることができます。現在までに28万人を超える学生を支援してきたタイ政府に認定・登録された財団法人です。
<奨学金対象者>
タイ東北部(イサーン地方)の年間所得3万バーツ以下、公務員以外の貧困家庭の子ども達です。多くは両親が都会へ出稼ぎに出て、祖父母と住んでいます。祖父母の農耕の手伝いや兄弟の世話・家事の手伝いをして家族を助けています。
<選別方法>
各学校に奨学金生の枠を与え、現地を良く知っている学校関係者・教育者が選考します。だから、確実に奨学金が必要な生徒の元に届けることができます。
<奨学金者対象地域>
タイ東北部の全域 この地域はイサーン地方と呼ばれ、タイ王国の人口の約3分の1をしめています。地域の主な生業たる稲作の大部分は不安定な降水に依存する天水田で行われており、その収量は低くかつ不安定で、最も貧困な地区とされています。
<奨学金の使い道>
タイは小学校1年生から中学3年生まで義務教育です。公立校では「無償教育制度」となり、無料で勉強できます。政府からの助成金は学校の設備などに使われ、十分ではありません。そのため、学費としていくらか学校に支払わなければいけません。EDFが支援しているイサーン地域の学校なら、学費は免除されます。しかし、制服代・交通費・昼食代など各家庭の負担となり、この負担を補うために、奨学金を渡しています。奨学金の使用は、奨学金本人と現地で担当している教師の連名のサインが必要ですので他の用途(生活費等)には使われる心配はありません。
<ダルニー奨学金の特徴>
この奨学金の特徴は奨学金提供者と奨学金者を一対一で結ぶことです。年に一度、報告書が奨学金提供者の元に届きます。この報告書には奨学金者の名前・本人の写真・家族構成・学校の情報・住んでいる地域などが記載され、確実に本人の元に届いていることが確認できます。中学2・3年生には個別にアンケートを取り、好きな教科や中学卒業後の進路、将来の夢や就きたい仕事などの質問に答えます。きっと日本にいる子どもと変わらず、夢を持ち、しっかり地面に足をつけ、進んでいる様子が伺えるでしょう。
バンコク事務局の様子
事務局を通じて文通もできます。事務局では、日本人ボランティアによる翻訳も行っており、奨学金生に声を確実に届けることができます。しかし、返信用封筒など同封しないと返信は少ないようです。こちらが思っているより生活に余裕はなく、だからこそ、支援が必要なのです。(2)障害児就学支援
すべての人が基本的な教育を受ける権利があるという考えに基づき、障害のある子どもたちにも教育の機会の提供を行っています。
(3)スクール・グラント・プロジェクト
助成金を提供して各学校独自の事業(「養蚕」「かえるの養殖」「かえるとなまずを同じ池で養殖」など)を実施し、生徒に体験を通じた知識を提供しています。
活動理念
広く奨学金提供者を募り、基本的な教育を受けられるようにタイの貧しい地域の子ども達に奨学金を提供し、地域社会活動を通じて平和と発展に貢献すること。
2010年10月4日 (財)地域開発教育基金のオフィスに取材させていただきました。
場所はバンコク・カセサート大学の隣です。
オフィスの3階に上がると 明るいオフィスが見えます。
現在、奨学金提供者の募集をタイ人向け、日本人向け、インターナショナルの3つの部署に分けているそうです。現在一番提供者が多いのは「タイ人」(約50%)で、次が日本人(約40%)だそうです。しかし、日本からの奨学金が減ってきているととのことです。理由はタイ・バンコクの発展によりタイが中進国の位置づけとなり、近隣諸国のラオス・カンボジアなどの発展途上国に支援に移ってきているからだそうです。しかし、タイの地方に目を向けると経済格差はどんどん広がり、貧困による進学の断念は依然として改善されていない状況です。
ダルニーさん インタビュー
「自分が受けとっていた奨学金で今は子ども達に勉強の機会を与える側に」
「自分が受けとっていた奨学金で今は子ども達に勉強の機会を与える側に」
子どものころについて
おとなしい、いい子だったと思います。学校では、クラスみんなと仲良しで、友達がいる学校が大好きでした。でも、先生が厳しくて、怒られるのがいやでした。
一番うれしかったことは?
日本人の秋尾さんが私に「学校へ行きたい?」と聞いて、私は「はい、行きたいです。」と答えました。その一言がきっかけでEDFのような機関が設立されたこと、この機関のおかげで多くの子ども達が学校へ行く機会を得たことがとても嬉しいです。そして勉強の機会を得たおかげで、今自分がEDFで仕事をしているなんて本当に驚きです。
現在ダルニー奨学金でどのような仕事をしていますか。
「奨学金コーディネーター」として、学校関係者対象のセミナーを行い、申請書類の説明をしたり、各家庭の訪問をしたりしています。
現地では「ダルニー奨学金」事業について、どのような声を聞きますか。
奨学生の両親はほとんど出稼ぎに行っていて、一緒に生活している生徒は少ないです。子ども達は祖父母と暮らしていることが多いです。奨学金は少ないですが、もらえれば負担が減らすことができます。
各学校では教師がサポートしていますが、それだけではとても手がまわらず、奨学金の枠がとても少なく、もっと増やしてほしい言われることもあります。
これからの夢は何ですか。
いつになるのかわかりませんが、将来は生まれ故郷の「ウドンタニ」に帰って、ここで得た知識(農業プロジェクトなど)を村の発展のために使って働きたいです。
おとなしい、いい子だったと思います。学校では、クラスみんなと仲良しで、友達がいる学校が大好きでした。でも、先生が厳しくて、怒られるのがいやでした。
一番うれしかったことは?
日本人の秋尾さんが私に「学校へ行きたい?」と聞いて、私は「はい、行きたいです。」と答えました。その一言がきっかけでEDFのような機関が設立されたこと、この機関のおかげで多くの子ども達が学校へ行く機会を得たことがとても嬉しいです。そして勉強の機会を得たおかげで、今自分がEDFで仕事をしているなんて本当に驚きです。
現在ダルニー奨学金でどのような仕事をしていますか。
「奨学金コーディネーター」として、学校関係者対象のセミナーを行い、申請書類の説明をしたり、各家庭の訪問をしたりしています。
現地では「ダルニー奨学金」事業について、どのような声を聞きますか。
奨学生の両親はほとんど出稼ぎに行っていて、一緒に生活している生徒は少ないです。子ども達は祖父母と暮らしていることが多いです。奨学金は少ないですが、もらえれば負担が減らすことができます。
各学校では教師がサポートしていますが、それだけではとても手がまわらず、奨学金の枠がとても少なく、もっと増やしてほしい言われることもあります。
これからの夢は何ですか。
いつになるのかわかりませんが、将来は生まれ故郷の「ウドンタニ」に帰って、ここで得た知識(農業プロジェクトなど)を村の発展のために使って働きたいです。
顧問 植田 禮示さんインタビュー
「住んでいるタイに恩返しをするチャンス」
「住んでいるタイに恩返しをするチャンス」
いつからこの活動に参加されていますか。
2009年10月からです。以前から学校訪問などして子ども達の支援をしておりました。そうしたこともあってEDFの方から声をかけて頂きました。
ボランティアの受け入れは行っていますか。
はい。バンコク事務局ではタイ語の上手な方に手紙の翻訳や、タイ人スタッフが作成する日本語書類のチェックなどお願いしております。また、PRボランティアとして、「バンコク週報」様には広告の掲載を頂いております。
また、パンフレットの配布や周りの友達に活動を話して広めて頂くボランティアさんもおります。
これから始めたいと考えている方にメッセージをお願いします。
日本での寄付活動は実際何に使われるか分からないところがありますが、この活動では、確実に子どもの手に渡り、毎年8月には元気な子どもの笑顔と感謝の気持ちが綴られた報告書が届きます。豊かな日本ではなかなか経験できないことです。
いろいろな形で協力でき、ゴルフコンペのペナルティで集まった募金を奨学金に寄付してくださる企業もあります。実際何を始めたらいいのか分からないという方は是非日本人担当スタッフまでご連絡下さい。日本語の上手なスタッフ2人が喜んでお答えします。
2009年10月からです。以前から学校訪問などして子ども達の支援をしておりました。そうしたこともあってEDFの方から声をかけて頂きました。
ボランティアの受け入れは行っていますか。
はい。バンコク事務局ではタイ語の上手な方に手紙の翻訳や、タイ人スタッフが作成する日本語書類のチェックなどお願いしております。また、PRボランティアとして、「バンコク週報」様には広告の掲載を頂いております。
また、パンフレットの配布や周りの友達に活動を話して広めて頂くボランティアさんもおります。
これから始めたいと考えている方にメッセージをお願いします。
日本での寄付活動は実際何に使われるか分からないところがありますが、この活動では、確実に子どもの手に渡り、毎年8月には元気な子どもの笑顔と感謝の気持ちが綴られた報告書が届きます。豊かな日本ではなかなか経験できないことです。
いろいろな形で協力でき、ゴルフコンペのペナルティで集まった募金を奨学金に寄付してくださる企業もあります。実際何を始めたらいいのか分からないという方は是非日本人担当スタッフまでご連絡下さい。日本語の上手なスタッフ2人が喜んでお答えします。
最後に
来年度の奨学金生のための準備でお忙しいところ、インタビューのお時間を頂いて誠にありがとうございました。日本人担当スタッフのチャートさんとアムさんの奨学金に対する思いが伝わり、取材者自身、心を動かされました。「何ができるのか一緒に考えて行動しましょう。」というお二人の言葉が大変心強かったです。これから、もっと多くの生徒が奨学金で学習の機会を得られるといいと思いました。
ご協力 ありがとうございました。
Posted by ナムジャイインターン at
18:51
│Comments(9)
2010年10月05日
ドゥアンプラティープ財団(DPF)
貧しい地域の子どもや青年たちに教育の機会を与え、健全な生活を送るために技術や職業訓練を促進する
2010年9月20日取材させていただきました。
「ドゥアン・プラティープ」とは、どんな困難があっても常に明かりが灯されていて、子どもたちは希望を持って発育していくことを意味しています。財団のシンボルマークには、その願いが込められているのです。こうした願いに対して、クロントイ地域では、人材開発センター、スラムチャイルドケア-センター、住民麻薬取締委員会、シーカーアジア財団等のNGOが次々と誕生し、協力してスラムの生活改善を目指していくようになりました。
そして教育を中心とし、多くの活動を進めるNGOとして、ドゥアン・プラティープ財団は、2008年に財団設立30周年を迎えます。
今回は「教育推進事業」の一部「ドゥアン・プラティープ幼稚園」を見学させていただきました。
場所がはっきり分からなかったので、MRT地下鉄クロントゥーイ駅からタクシーで向かいました。
10分程度で着いたのがこちら。
ドゥアンプラティープ財団の事務局です。
周りには foundation の文字がある看板や建物が、ぱっと見えただけで他に3箇所。
クロントゥーイのスラムに関係する財団と思われました。
ドゥアンプラティープ財団事務局のそばにあるのが、財団の運営する幼稚園。
今回見学させていただいた建物です。
建物は細長い作りになっており、入り口側に園児の食堂、奥に教室が並んでいました。
教室は一階に3室、二階に3室と図書室、パソコン教室があります。
教室はこんな感じで、オープンなつくりになっています。
廊下から壁がなすぐにく入れる教室。
廊下を挟んだ教室の反対側は遊具のある芝生の遊び場になっています。
教室は年齢によって別れており、約20名ほどの園児に対して1~2人の先生とお手伝いの方がいました。
子供の学習の様子。
とっても熱心に絵を書いている子供、積み木を並べている子供。
当たり前かもしれませんが、いろんな子供がいるんだよな、なんて思いました。
先生の周りには、できたよ!見て!と自分のやったことを見せたい子供がいっぱいでした。
今回はたまたま、日本からインターンで来ている大学生の方がいらっしゃいました。
夏休みを利用しての1ヶ月の滞在だそうです。
財団では年に数回このような受け入れも行っているそうです。
こちらは図書室。
ぱっと見て驚いたのがけっこう日本語と思われる本があることです。
聞くと、財団が必要としているのは「絵本」で、
絵本であれば特に言語は問わないとのことでした。
これは子供が大きくなったご家庭など、無理なくできる活動かもしれないと思いました。
こちらは食堂。
100名以上の園児が一緒にご飯を食べれます。
メニューは日替わりで献立が書かれています。
一緒に置かれているのが今日のメニュー。
これを毎日楽しみに見る園児もいそうですね。
幼稚園見学の後、スラム地区を少し案内していただきました。
スラム地区の率直な印象は、狭くてごみが多い。ということ。
ごみ収集車はとても入れない狭い路地。
収集する方が手押し車で集めるそうですが、間になっていないように見えました。
これはバスケットコート。
普段はこちらで遊んでいるそうですが、取材時9月は雨季で水が溜まってしまい使えないそうです。
こちらにもごみが多かったです。
ドゥアンプラティープ財団のそばにあるスラム地区入り口の通りの風景。
普通のタイの下町という感じです。
セブンイレブンもあり、この部分だけ見ると特別な地域という感じはしないかもしれません。
元々クロントゥーイのスラムは、仕事を求めてバンコクへ出てきた地方の労働者が、
低賃金の作業員などとしてクロントゥーイ港で就業するケースが多くなり、
その居住地として、元々居住に適さない空き地に住みできていった地区です。
このような背景により、元々の劣悪な生活環境に加え、立ち退きを迫られる、
公共サービスを受けられない、出生証明がないため子供が教育を受けられない、
などの問題が発生しました。
創始者のプラティープさんは「1日1バーツ学校」の設立など、これらの問題に取り組み、
1978年8月31日、アジアのノーベル賞といわれる「ラモン・マグサイサイ賞」(社会福祉部門)を
受賞しました。
現在クロントゥーイのスラムは、ドゥアン・プラティープ財団をはじめ、国内外のNGOの働きにより、
地域の発展、教育レベルの向上、麻薬・HIV/AIDS感染の予防など様々な取り組みが盛んに
行われていますが、まだ残されている問題は山積みという状況だそうです。
今回、突然の取材の依頼を快く引き受けてくださったラダパンさんはじめ
スタッフの皆様には厚く御礼申し上げます。
財団には、年間1500人もの日本人が訪れるそうです。
活動に興味をお持ちの方、ぜひ一度訪れてみることをお勧めします。
2010年9月20日取材させていただきました。
団体名(英語表記) | Duang Prateep Foundation | 連絡先 | Tel:+66-2-671-4045~8 email:dpffound@ksc.th.com |
団体名(日本語表記) | ドゥアン・プラテープ財団 | 活動地域 | バンコク |
住所 | Lock6, Art Narong Road, klong Toey Bangkok 10110 THAILAND | ホームページ | http://wsw.dpf.or.th http://jp.dpf.or.th |
団体の形態 | Fundation | 活動ジャンル | スラムの教育と自活の援助 |
運営母体 | タイ | ボランティア募集 | 送金/本、洋服などの寄付/現地ボランティア/日本語教師など |
活動内容
プラティープ先生はクロントイスラムにおける「一日一バーツ学校」などの取り組みが認められ、1978年8月31日、アジアのノーベル賞といわれる「ラモン・マグサイサイ賞」(社会福祉部門)を受賞しました。その時の奨励金2万ドル(当時のレートで402,500バーツ)を基金として「ドゥアン・プラティープ財団」を設立し、理事長にクリアンサック首相(当時)を迎えました。
現在実施している活動は、次の4つの分野に分けて行っています。
1、教育推進事業教育里親制度
○芸術プロジェクト
○難聴児教育
○おはなしキャラバン
○ドゥアン・プラティープ幼稚園
2、スラム地域開発事業
○スラム地区の幼稚園支援プロジェクト
○クロントイ信用組合
○高齢者プロジェクト
3、人材育成事業
○青少年育成プロジェクト
○エイズ予防対策プロジェクト
○「生き直しの学校」プロジェクト
4、緊急支援事業
○クロントイ消防隊
○津波プロジェクト
現在実施している活動は、次の4つの分野に分けて行っています。
1、教育推進事業教育里親制度
○芸術プロジェクト
○難聴児教育
○おはなしキャラバン
○ドゥアン・プラティープ幼稚園
2、スラム地域開発事業
○スラム地区の幼稚園支援プロジェクト
○クロントイ信用組合
○高齢者プロジェクト
3、人材育成事業
○青少年育成プロジェクト
○エイズ予防対策プロジェクト
○「生き直しの学校」プロジェクト
4、緊急支援事業
○クロントイ消防隊
○津波プロジェクト
活動理念
「ドゥアン・プラティープ」とは、どんな困難があっても常に明かりが灯されていて、子どもたちは希望を持って発育していくことを意味しています。財団のシンボルマークには、その願いが込められているのです。こうした願いに対して、クロントイ地域では、人材開発センター、スラムチャイルドケア-センター、住民麻薬取締委員会、シーカーアジア財団等のNGOが次々と誕生し、協力してスラムの生活改善を目指していくようになりました。
そして教育を中心とし、多くの活動を進めるNGOとして、ドゥアン・プラティープ財団は、2008年に財団設立30周年を迎えます。
私たちにすぐにできること
1.送金
財団では活動の資金にするための寄付金を募っております。
国際送金の御案内という形で可能です。
詳細は以下のページをご参照下さい。
国際送金の御案内
http://jp.dpf.or.th/?q=soukin
財団では活動の資金にするための寄付金を募っております。
国際送金の御案内という形で可能です。
詳細は以下のページをご参照下さい。
国際送金の御案内
http://jp.dpf.or.th/?q=soukin
今回は「教育推進事業」の一部「ドゥアン・プラティープ幼稚園」を見学させていただきました。
場所がはっきり分からなかったので、MRT地下鉄クロントゥーイ駅からタクシーで向かいました。
10分程度で着いたのがこちら。
ドゥアンプラティープ財団の事務局です。
周りには foundation の文字がある看板や建物が、ぱっと見えただけで他に3箇所。
クロントゥーイのスラムに関係する財団と思われました。
ドゥアンプラティープ財団事務局のそばにあるのが、財団の運営する幼稚園。
今回見学させていただいた建物です。
建物は細長い作りになっており、入り口側に園児の食堂、奥に教室が並んでいました。
教室は一階に3室、二階に3室と図書室、パソコン教室があります。
教室はこんな感じで、オープンなつくりになっています。
廊下から壁がなすぐにく入れる教室。
廊下を挟んだ教室の反対側は遊具のある芝生の遊び場になっています。
教室は年齢によって別れており、約20名ほどの園児に対して1~2人の先生とお手伝いの方がいました。
子供の学習の様子。
とっても熱心に絵を書いている子供、積み木を並べている子供。
当たり前かもしれませんが、いろんな子供がいるんだよな、なんて思いました。
先生の周りには、できたよ!見て!と自分のやったことを見せたい子供がいっぱいでした。
今回はたまたま、日本からインターンで来ている大学生の方がいらっしゃいました。
夏休みを利用しての1ヶ月の滞在だそうです。
財団では年に数回このような受け入れも行っているそうです。
こちらは図書室。
ぱっと見て驚いたのがけっこう日本語と思われる本があることです。
聞くと、財団が必要としているのは「絵本」で、
絵本であれば特に言語は問わないとのことでした。
これは子供が大きくなったご家庭など、無理なくできる活動かもしれないと思いました。
こちらは食堂。
100名以上の園児が一緒にご飯を食べれます。
メニューは日替わりで献立が書かれています。
一緒に置かれているのが今日のメニュー。
これを毎日楽しみに見る園児もいそうですね。
幼稚園見学の後、スラム地区を少し案内していただきました。
スラム地区の率直な印象は、狭くてごみが多い。ということ。
ごみ収集車はとても入れない狭い路地。
収集する方が手押し車で集めるそうですが、間になっていないように見えました。
これはバスケットコート。
普段はこちらで遊んでいるそうですが、取材時9月は雨季で水が溜まってしまい使えないそうです。
こちらにもごみが多かったです。
ドゥアンプラティープ財団のそばにあるスラム地区入り口の通りの風景。
普通のタイの下町という感じです。
セブンイレブンもあり、この部分だけ見ると特別な地域という感じはしないかもしれません。
元々クロントゥーイのスラムは、仕事を求めてバンコクへ出てきた地方の労働者が、
低賃金の作業員などとしてクロントゥーイ港で就業するケースが多くなり、
その居住地として、元々居住に適さない空き地に住みできていった地区です。
このような背景により、元々の劣悪な生活環境に加え、立ち退きを迫られる、
公共サービスを受けられない、出生証明がないため子供が教育を受けられない、
などの問題が発生しました。
創始者のプラティープさんは「1日1バーツ学校」の設立など、これらの問題に取り組み、
1978年8月31日、アジアのノーベル賞といわれる「ラモン・マグサイサイ賞」(社会福祉部門)を
受賞しました。
現在クロントゥーイのスラムは、ドゥアン・プラティープ財団をはじめ、国内外のNGOの働きにより、
地域の発展、教育レベルの向上、麻薬・HIV/AIDS感染の予防など様々な取り組みが盛んに
行われていますが、まだ残されている問題は山積みという状況だそうです。
今回、突然の取材の依頼を快く引き受けてくださったラダパンさんはじめ
スタッフの皆様には厚く御礼申し上げます。
財団には、年間1500人もの日本人が訪れるそうです。
活動に興味をお持ちの方、ぜひ一度訪れてみることをお勧めします。
国際部部長の「ラダパン」さんにインタビューさせていただきました
ラダパンさんについて
私は、好奇心が旺盛で幼稚園からずっと勉強が好きな子供でした。
ドゥアンプラティープ財団で働くようになったきっかけは、この財団で働く人と知り合ったことです。
私のような特に裕福でもない普通の人でも、他の人を助けることができること。
そのことに気づき、ドゥアンプラティープ財団で活動をはじめ、既に30年になりました。
日本の方へメッセージ
現在世界はどんどん既存の資源が減り、競争が激しい社会へと向かっています。
平等に生まれる子供ですが、「親に財力があるかかないか」その事実が、
子供時代に経験できること、そしてその選択ができる機会があるかどうかに大きく影響します。
そして、子供の頃の経験が、その人の一生を大きく左右するのです。
私たちは、全ての子供に教育の機会がある社会を、心から望みます。
それが幸福な社会を作る第一歩になると信じています。
私は、好奇心が旺盛で幼稚園からずっと勉強が好きな子供でした。
ドゥアンプラティープ財団で働くようになったきっかけは、この財団で働く人と知り合ったことです。
私のような特に裕福でもない普通の人でも、他の人を助けることができること。
そのことに気づき、ドゥアンプラティープ財団で活動をはじめ、既に30年になりました。
日本の方へメッセージ
現在世界はどんどん既存の資源が減り、競争が激しい社会へと向かっています。
平等に生まれる子供ですが、「親に財力があるかかないか」その事実が、
子供時代に経験できること、そしてその選択ができる機会があるかどうかに大きく影響します。
そして、子供の頃の経験が、その人の一生を大きく左右するのです。
私たちは、全ての子供に教育の機会がある社会を、心から望みます。
それが幸福な社会を作る第一歩になると信じています。
Posted by ナムジャイインターン at
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